Tunisia・・・

☆☆☆　　チュニジアの風に吹かれて　　その四　　☆☆☆あああああああ

20010/6/22〜28

朝食のあと、ベルベル人の村タマズディットのあるマトマタ。 一時間ちょっとだったかな。 途中、トイレ休憩にベルベル人のお店へ。 トイレはやめて、ここでアーモンドティーなるものをいただく。 紅茶にどっさりアーモンドが入っているだけの飲み物。 でも、暑いからか、熱いティーでもおいしい。香ばしい。 アーモンドティーもふたつで3ディナール。 絵葉書なんて五枚で1ディナールだったもの。 眺めがいいよって言われて、二階の展望台へあがる。 ここからの景色も、360度、遮るものがなく、ただ荒涼たる砂漠。 ただ、風がきつくて、何度も帽子を飛ばされそうになったから、 あわてて、下へ降りてきた。 ベルベル人の穴倉式地下住居を訪ねる。 チュニジア南部に古くから住んでいたベルベル人が １２〜１３世紀にアラブ民族に追われ、 地面に穴を掘って身を隠したのが始まりといわれている。 現在も３０家族くらい住んでいる。 マトマタというのは、この地に亡命したベルベル部族の名前。

お土産やさんの二階の展望台から どこまでも砂漠だ。	同じく展望台から お土産やさんを写しました。	白く塗ったところが、光を反射して眩しい。 穴の中は涼しかった。
小麦粉を挽くところを 実演してくださった。	よくあれで立っているもんだ。 手の模様はお守り。	キッチン。調味料入れが、こけしみたいに なっていてかわいい♪

チュニジアって言う国は、 紀元前２０００年にベルベル人によって王国が建設された。 しかし歴史に登場するのは、紀元前９世紀に文字を持つ航海民族 フェニキア人の王女エリッサによる、カルタゴ建設以降になります。 恵まれた立地と、豊かな自然を武器に地中海の大国として栄華を極める。 やがて、ローマ帝国との第三次まで続いたポエニ戦争。 第二次ポエニ戦争では英雄ハンニバル将軍の活躍で勝ったが、 第三次では全面的な敗北により、紀元前２世紀にカルタゴは滅亡する。 カルタゴの町は再興を恐れたローマ軍によって塩をまかれ 大地は草木も生えない不毛の地になったと伝えられている。 紀元前１世紀にはローマによるローマ都市カルタゴを再建。 ローマ、アレクサンドリアに次ぐ都として栄えた。 高度な建築技術を駆使して、神殿、競技場、大浴場を 持った都市が、つぎつぎと建設されていった。 だからチュニジアには、ローマに匹敵する規模の遺跡が多い。 やがてローマ帝国が衰退すると、５世紀にゲルマン民族のバンダルが、 スペインから進入し、ローマ都市カルタゴを滅ぼし、この地に王国を築く。 バンダル王国も約１世紀でおしまい、６世紀にはビザンチン帝国（東ローマ帝国）に滅ぼされる。 ７世紀には、アラブの侵攻によりビザンチン帝国滅亡。 アラブ人によるこの地のアラブ化、イスラム化が漸進的に進められる。 古代の都市がそのまま、アラブ人、キリスト教徒、ユダヤ人、 ベルベル人の共生する地として発展する。 共生と言っても、ベルベル人はアラブ人に追われて、地下に潜るわけだけど・・・ いろんなアラブ王朝をへて、１６世紀には、チュニジアはオスマントルコ帝国の傘下に入り、 約１２００年の長い間、アラブイスラム文化の支配を受ける。 １９世紀後半、ヨーロッパの列強はアフリカでの植民地獲得戦争にあけくれ、 フランスは、チュニジア、アルジェリア、モロッコの北アフリカ三カ国を手に入れる。 ２０世紀に入り、ナショナリズムに目覚めた人々が、フランス抵抗運動を始め、 １９５６年に独立。 この国は、ベルベル人文化、カルタゴ･フェニキア文化、ローマ人文化、ビザンチン文化 イスラム・アラブ人文化、フランス人文化など歴史の流れの中、 各時代の文化遺産が遺跡として残り、魅力的というか、ごちゃ混ぜというか、 歴史をざっと知っとかないと、何がなにやらわからない。 で、大変だったけれど、歴史って言うか、 侵攻されたことばかりだけれど、書いてみました。 これガイドさんが、バスの中で、一生懸命に話していました。 自分の国の歴史だからね。力はいるよね。 汚い字で一生懸命ノートに書いていたわたしも偉かった(*^^*) でも、最後の日に添乗員さんも、書いたメモを下さいました。 添乗員さんってなかなか大変なんだ。 そうして、マトマタのシディドリスホテルへ。 スターウォーズエピソード１のロケ地。 スターウォーズって言っても、 そんなにファンでもないし、テレビで見ただけだから、 よくわからないのだけれど、好きな人は、 もう興奮しまくってカメラをパシャパシャ。 「ハンソロとルークがはじめて会ったバーだ。」って、 言われても、ああそうですかって感じでした。 いちおう、カメラには収めたけれど・・・

スターウォーズのロケ地のホテル。 今でもホテルとして営業している。

よくわからないけど 騒いでいたから、写しました。

これが二人が初めてあった、 バーです。映画の写真も貼ってある。

ここのお土産やさんに、サソリにそっくりなおもちゃが売っていたので、 上手いこと作ってあるなぁと感心してみていたら、 だれかが、これは本物だよ。って言ったので、驚いてよく見る。 本物かとじっと見ていると、店員さんが、これはいかがと、 もっと大きなものを持ってくる。 ノンって言ったら、サソリではなく、オオトカゲを持ってくる。 えって思って、ノンノンって言ったら、今度は大きな蛇を持ってくる。 なんで？？いらないって言ってるのにって言ったら、 ツアーの人が、きっとこんなのが好きだと思って、 いろいろ持ってきはるんよって言う。 何で好きだと思うのよって聞いたら、はじめにじっと見てたからだって。 精巧なおもちゃだと思っていたもの(>_<)/ でも、おかげ様でサソリをよく観察できました。 あっチュニジアは公用語がフランス語とアラブ語です。 英語は、通じません。 だから普通（どこまでが普通かわかりませんが）の人は、 フランス語とアラブ語と自分たちの言語の三ヶ国語を話します。 上の学校へ、行った人たちは、その他にあと二ヶ国語話します。計五ヶ国語ね。 きっと言語中枢が発達しているのだろう。 英語が通じないってことは、ちょっと、困ります。 日本では英語を習うから、話せなくても、何とかなりそうですが、 フランス語だとちんぷんかんぷんです。 呼ばれる時も、マダムって言われるものだから、 わたしのことかとちょっと違和感があります。 そして、三時間バスに乗って、エル･ジェムへ このあたりに来ると、ナツメヤシは見当たらなくなって、 どこまでも、どこまでも、オリーブの木だらけです。 この道で、急にバスが止まったので、何かと思ったら、 スピード違反で、警察に止められたのだって。 そんなにスピード出していると思わなかったけれど・・・ ときどき、警察が観光バスを止めるらしい。 捕まったドライバーさんは運が悪かったのかも。 でも70ディナールは、ドライバーさんにとって、大変なお金でしょう。 途中のトイレ休憩のカフェの前で、 おじいさんが、オリーブの木から、ラクダを彫っていました。 荒くて、素朴な、仕上げの磨きもなくて、彫っただけのラクダなんですが、 ひとつとして、同じものはなく、オリーブの木目が美しく、お土産に買ってしまいました。 あとで、考えたら、もうひとつくらい買っておいても、よかったかもしれません。 ひとりぽっちのラクダは、なんとなく、さびしくて・・・後悔、先に立たずでした。

オリーブで作ったラクダ。 背中の木目が気に入って買いました。

エル･ジェムでランチ。アフリカといえばクスクスっていうくらい有名な料理です。 どんな味だろうかとちょっと期待したのですが・・・ あまり、好きな味じゃなかった。 いろんなクスクスがあるようですが、 わたしの食べたラム肉のくすくすは？？って感じだった。 もう食べ物は、写ってないと思っていたのですが、 くすくすが写っていました。なぜだろう？？

ラム肉のクスクス。量も多く、 ジャガイモもカボチャも大きい。ひよこ豆も大きい。

そして、世界遺産、エル･ジェムの円形闘技場（三世紀、当時は35,000人収容可）。 ローマの円形闘技場より、ずーっと保存状態がいいらしい。 ローマでは外観だけしか見られないけれど、 ここでは地下の通路にも降りれるし、 客席のずっと上まで、登れるんです。 上に上がれば、闘技場がずっと見渡せるし、 風も吹いていて、気持ちがいい。 ただ、階段の一段一段が高いので、 上がったり降りたりするのちょっと大変。 地下に降りれば、隙間から光がこぼれて、 光と影の幻想的な感じになる。 奥へ奥へと入っていくと、もう光はほとんどなくて、 今にも猛獣が飛び出してきそうで・・・ちょっと怖い・・・ ここで、どれだけの血が流されたことだろう。

駐車場から撮ったエル･ジェム。 みどりがホッとする。	背の高い壁が ぐるりと残っている。	入り口の壁に 絵で説明してあった。
アーチの大きさがわかるでしょう。	客席の一番上から	客席は、もちろん修復してあった。

そして、最初の日に、飛行機が遅れて、行けなかったスース。 まあ、急遽、この日に、入れたものだから、 そんなに充分に、時間はなかった。 ざーっと、メディナ見学。9世紀のモスクもリバト（地上３８ｍ）も外観だけ。 サヘルの真珠と言われているらしいけれど、 メディナの向こうには地中海が見えるらしいけど、見ていません。 ここで、４５分の休憩があったけれど、この町にしかないという、 ショッピングセンターで、あっという間に時間切れ。 ヨーロッパ人はここに長い間滞在して、クルーズやゴルフ、ヨットで楽しむらしい。 我らは時間に追われて、立ち去るのみ(>_<)/

グランドモスク モスクって言っても、要塞みたいでしょ。

リバトと呼ばれる要塞 ３８メートルの頂上まで上れる。

スースの中心街。 明るくて開放的な雰囲気。

そうだ、ここのショッピングセンターのトイレには、便座がなかった。 しばらくどうしようかと考えたけれど、どこかのカフェにでも、 入ってトイレを借りた方がいいかなって外にでると、 ちょうど添乗員さんに会い、しかじかというと、 ほとんどが、便座なんてないですよって言われる（＠＠ あの〜、落ちませんかって聞くと、 わたしは落ちたことないけど・・・奥さんのお尻は小さいからねって考えこむ。 小さいなんて言われたの生まれて初めてとちょっと感激。 だって、添乗員さんの方がずーっとスリムなんです。 じゃあちょっと聞いてみましょうとカフェに連れて行ってくれて トイレをちょっと見せてくださいと頼む。 トイレに行けば、鍵がかかっているので、誰かが入っているんだと、 思っていたら、店員さんが鍵を持ってきてくれた。 黙って入られたら困るから、鍵をかけているのか（ーー 開けてもらうと、やはり便座はありませんでした。 やはりそうかと、すごすごとショッピングセンターへ戻ったのでした。 高級ホテルやヨーロッパの観光客で賑わう街なのに・・・ ここで、オリーブの木で作ったお皿があったので、購入。 ショッピングセンターなので、仕上げもしてあるし、 値段もね、駱駝と一緒とはいかない。 オリーブのラクダとお皿のセットになりました。

ちゃんと仕上げの磨きもしてある。 でも、濡れたものは、入れられない。

ちょっと思いついて、 セットにしてみました。似合ってるかも・・・

二時間くらいかかって、チュニスに戻り、 ホテルで荷物を置いて、レストランまで歩く。 この旅行で初めて、早めの夕方７時ごろに夕食を食べる。 この国は、夜八時すぎくらいまで、明るかったので、 時計を見ないと、八時を過ぎているのかどうかなんてわからない。 このレストランの鯛の塩焼きは本当においしかった。 サラダもトマトとかきゅうり、ニンジン、ひよこ豆、レタスなど、 ひとつずつ、違うドレッシングに漬けてあっておいしかった。 デザートも今までのようなたっぷり甘いものじゃなくて、 レモンケーキで、さっぱりしていて、残さずに食べました。 この日は、レストランで解散。街をぶらぶらしたい人は、 そのまま、街へ消えてゆきました。 わたしたちは、もう充分だと思い、そのままホテルへ帰る。

繁華街にあって、旗がめだつので 便利だったホテル。

おいしかったレストラン。 入り口は小さいけれど・・・

６：１５モーニングコール、５：００〜朝食　連泊なので荷物出しなし　７：２５出発