情熱のスペインと哀愁のポルトガル周遊　10日間

Spain・・・

　　　　　　　　　　　　　☆☆☆　　ポルトガルの風に吹かれて　　その七　　☆☆☆あああああああ

2012/10/8～17

モーニングコール７：３０　朝食６：３０～　出発９：００

モーニングコールの電話が鳴って、目が覚めた。
こんなことはじめて。
今までだったら、モーニングコールの鳴る一時間前には起きていたのに。
やはり、疲れがたまってきているのかも。
主人もやはり、この電話で起きたらしい。
なんかさっぱりした顔をしているので、
気分はどうって聞くと、いっぱい汗をかいて、風邪は治ったみたいだという。
そういえば、咳も出ていないようだし・・・
よかったよかった♪♪
主人がお風呂に入っている間、そこここを片付ける。
いない間にメイドさんが入って来はるのだから、
持って出ない、大事なものはスーツケースに鍵をかけて入れておく。
大したものじゃないのは、その辺において置いてもいいけれど、
捨てられたら困るから、抽斗とかに入れておく。
ここは連泊だから、忘れないよう今のうちに、
チップを二人分置いておく。
ふと時計を見たら、8時を過ぎてる。
主人を急かし、あわてて朝食へ。
エレベーターで同じツアーの人と出会う。
もうとっくに朝食は終わって、お散歩に出るらしい。
いまからだと、ゆっくりは食べられないかもしれない。
時間が遅いからか、いつものように、混んでなくてすいすい。
生オレンジジュースまで飲んで、部屋に帰って、出発の用意をする。
鍵だけは忘れないようにしなくちゃ。

今日はリスポン市内観光。
そして、シントラまで行き、装飾タイルの美しい内装の王宮へ。
それからロカ岬まで行って、ホテルへ戻る。
そのあと、ファドディナーショー。
そういうスケジュールです。
現地ガイドさんはまゆみさんとクリスティーナさんです。

まずは、ベレンの塔。
16世紀に、ポルトガルの黄金時代を築いたマヌエル一世が、
テージョ川の防衛と、出入りする船を監視するために建てた塔。
その佇まいの美しさから「テージョ川の貴婦人」との別名がある。
マヌエル様式で建築された本当に優雅な建物ですが、
一階は潮の満ち引きを利用した、水牢となっています。
満潮時は牢の中は、水でいっぱいになるそうです。
主に政治犯が、収容されていたそうです。
ちょっと残酷すぎると思う。スペインもそうだったけど、
ポルトガルよ、お前もかって感じ。
この塔も、世界遺産です。

ここに飛行機のレプリカがあります。
1922年、史上初リスボンからリオデジャネイロまで飛んだ、
偉大なる飛行士を称えたものだそうです。
飛行時間62時間半、行程8383㎞だそうです。
ブラジルから帰還した時に、
「わたしはただポルトガル人である以外、なにものでもない」と、
言ったそうです。大航海時代におなじベレンから、
大海に乗り出していったポルトガル人と同じ気持ちだったのでしょう。
それから二年後に43歳で亡くなっています。

写真はクリックすると大きくなります。

白くて美しい塔

小さなレプリカ

リオまで飛んだ飛行機

エンリケ航海王子の記念碑。
「発見のモニュメント」
でもこの記念碑は、思ったよりもずーっと新しい。
エンリコ王子没後500年を記念して、
テージョ川河岸に、1960年に建てられた。
それにしては、このモニュメントはよく知られている。
エンリコ王子を先頭にこちら側とあちら側にも、
大航海時代を担った天文学者、地理学者、航海者、宣教師そして、
エンリコ王子の母フリッパ、ルイス・デ・カモンエス
わたしにはバスコ・ダ・ガマとマゼランそしてフランシスコ・ザビエル
しかわかりませんでしたが・・・

記念碑の正面にある石畳には世界地図のモザイクがある。
この地図は、ポルトガルが発見した年が書かれています。
日本は1541年。種子島に漂着した1543年より前に、
ポルトガル人は日本を発見してたんだ。

こちら側がよく載っている方

裏側にもちゃんと彫ってある

世界地図の日本のところ

そしてすぐそばに見えているのですが、
道路の関係でしょうね。も一度、同じところをくるりとまわって、
15分くらいかかって、ジェロニモス修道院。
歩いていった方が早いのじゃないかしら？
エンリコ航海王子が、船乗りたちのために建てた礼拝堂のあとに、
マヌエル一世がバスコ・ダ・ガマの海外遠征で手に入れた、
莫大な富を使って作らせた修道院です。

石灰岩でできており、白亜の宮殿のように美しい。
特に中庭を囲む回廊は二階建てのアーチで、
隅々まで、繊細な彫刻が・・・
この修道院に付属するサンタ・マリア教会には、
バスコ・ダ・ガマの石棺があります。
そして、ロカ岬に立っている記念碑、
「ここに地終わり海始まる」で知られる、
16世紀の国民的詩人カモンエスの石棺もあります。

もっといっぱい写真を撮りたかったのですが、
突然にというか、青天の霹靂というか、
カメラがもう一杯で入りませんという。
今まで何処へ言っても、こんなことはなかったのに。。。
電池はホテルで充電していたので、安心していたのですが、
まさか、メモリーがいっぱいなんて。。。

仕方ないと、同じような写真を削除してみたのですが・・・
まあ、スズメの涙ほどでしょうか。
一応、現地ガイドさんに聞いたのですが。
この辺では売っていませんねというつれない返事（＞＜）
泊まっているホテルの近くの、あのショッピングセンターなら、
カメラ屋さんがあると、言うことでしたので、
今日の撮影はあきらめて、ホテルへ帰ったら、
すぐにショッピングセンターへ行きましょう。
でもでも、いちばんのロカ岬が～ってことで、
無理だろうなと思いながら、添乗員さんにももし、カメラ屋さんが、
あったら知らせて欲しいと、頼んでおきました。

ジェロニモス修道院の外では、リスボン大学の学生が、
おなじ黒の服を着て、踊りや楽器の演奏をしていました。
ここで、小雨が降ってきました。
まだそんなにひどくはなくて、傘なしでも大丈夫なくらいの雨。
集合時間を守って、駐車場へ行くけれど、
どれもこれも同じようなバスなので、ちょっとわからなかった。
おみやげを見る気力もなく、バスに乗り、アルファマ地区へ。

このアルファマ地区の写真は全然ありません。
18世紀の大地震で倒壊せずに残った地区です。
狭い道が入り組んだ旧市街です。
広場と路地と市電という絵になるような感じの地区です。
ここで初めて傘がいる雨が降ってきました。
そのせいでしょうか？現地ガイドさんが早足で、
さっさと見学し、さっさとバスに連れていかれました。
もうちょっと、ゆっくり見たかったな。
市電も見たかった。リスボンと言えば市電でしょう。
レールだけ見てもね～。
まあ下町だから、ごみごみしてましたが・・・

昼食はバカリャウ（タラ料理）。
このランチだけは、どうしても思い出せない。
タラのフライだったと思うけど・・・
ノートにも、何にも書いてない。
ただの覚書なんですが、もちろん文字が乱れていて、
よくわからないことが書いてあるだけですが、
これがあるから、いま、この文章が書けるのです。
やはり、メモリーが使えなくなったという
ショックからでしょうか（－－

気を取り直して、シントラ観光。
この街には王家の夏の離宮があります。
ジョアン一世がイギリスから迎えた王妃のために、建てた離宮です。
その他に、ムーアの城塞、貴族の館などがあります。
19世紀には、アンデルセンやバイロンなどたくさんの
芸術家が来ていたそうです。
バイロンはよほど気に入ったのでしょう。
「エデンの園」と称えたそうです。

王宮の屋根から二本の一升瓶のようなものが突き出ています。
現地ガイドさんから、何でしょうと問題を出されました。
33メートルもある巨大な一升瓶が二本です。

王宮に入り、螺旋階段を登ると大広間。
「白鳥の間」と言われる部屋で、天井にはイギリスに嫁いだ
娘の幸せを祈って、27羽の白鳥が描かれていました。
白鳥のつがいは一生相手を変えないらしい。
けど嫁ぎ先のチャールズ二世は浮気者だったらしい。
さびしかった娘は午後にティーパーティーを開いたらしい。
それからイギリスにアフタヌーンティーの習慣ができたという。
壁は市松模様のアズレージョ(装飾タイル）で埋め尽くされていて、
ここはアズレージョの博物館と呼ばれている。

そういうお部屋が45以上あるらしい。
たとえば、「カササギの間」鳥の名前ばっかりだけど・・・
ジョアン一世が侍女にキスをしているところを、
王妃に見つかり、善意だと言い訳したらしい。
天井には136羽のカササギが描かれ、136という数字は侍女の数で、
カササギが足に掴んでいるバラは王妃の国の国花であります。
おまけにカササギは「善意」と書かれた布を持っているの。

そういう天井に描かれたものの名前がついた部屋を、
たとえば「人魚の間」「帆船の間」などを通り、螺旋階段を登ったり、
象牙の象嵌細工の家具の部屋をって「紋章の間」へ。
ここは王宮の中で最も豪華な部屋です。
マヌエル一世の大きな紋章のまわりに王子や王女の紋章。
忠誠を誓った貴族の紋章。まあ、すごいものでした。
大航海時代はものすごい富をポルトガルに運んだんだ。

いつも思うのだけど、昔の人のベッドって小さいと思いませんか？
ここでも小さなベッドだったので、思い切って聞いてみました。
だってずーっと不思議だったんだもの。
わたしたちよりずーっと大きい人たちなんだよ。
幅はあるけど、長さが何でこんなに短いのかと。
答えは簡単でした。当時は、いつ敵が来襲するかもしれないので、
すぐに起き上れるように、上半身は起こして寝ていたそうです。
ああそれで、大きなクッションがあるのかと納得しました。
王様になっても、横になってゆっくり寝られないなんて・・・

それから、厨房へ行ってよくわかりました。
あの一升瓶二本は、煙突でした。
まあこのくらい、大きなものがいると思うけど、
何で一升瓶のかたちなんだろう？

40分の自由時間をもらって、見学に行こうとしたら、
添乗員さんに呼ばれ、現地ガイドのクリスチーナさんが、
メモリーを売っている店に連れて行ってくれるらしい。
わ～、うれしいとついていく。一軒目にはなかったけれど、
二軒目に入ったお店で売っていた。
いつも目立たないように、すっと立っているクリスチーナさんが、
知らぬ間に、探していてくれたなんて・・・
何回も、お礼を言う。でも彼女は、カメラにメモリーを入れて、
撮れるかどうか試せって、言ってるらしい。
なんとなくそう聞こえた。そうだそうだ合わない場合だってある。
でも試し撮りはうまくいって、めでたしめでたし。

そんなことをしていたので、遠くへはいけないし、もう一度、
王宮に戻って、ショップの横のちょっとわかりにくいトイレを借りる。
写真を撮りたいくらい、きれいなトイレでした。
そして、この街の名物？キャベツのお皿を探しに、
お土産物屋さんが並んでいる通りにいく。
大きなお皿も魅力的だったし、キャベツだけじゃなく、
アスパラとかカボチャもいいなって思ったけれど、
やはり、キャベツのお皿を中皿を一枚買いました。
大げさというほど包んでくれたので、
このまま、スーツケースに入れても、大丈夫でしょうきっと。

ここから、バスで40分ほどでロカ岬。
途中、また雨がぱらついてきて、霧も出てきて、
いやや～って思ったけれど、晴れ女ですから、
着く直前に、霧も晴れ、雨もやみ、
なんと青空まで・・・うそ～って感じでした。

ルイス・デ・カモンエスが「ここに陸終わり、海始まる」と
詠んだ最西端の地であります。
長い長い詩の一節なんだけど、ここだけが独り歩きしている。
ポルトガルの人にとっては、全部がいい抒情詩なんだろうけれど・・・
岬の先端に十字架のついた石碑が立っている。
もうたくさんの人が、写真を撮るから、いつも誰かがいて、
その碑だけ撮ろうなんて、絶対できない。
大西洋に沿って遊歩道が続いていて、この道からの方が、
最西端だとわかる気がする。
ヨーロッパ大陸最西端到達証明書というものを、
いただきました。割と立派な証明書です。
蝋を垂らして紋章を押した立派な証明書です。
ちゃんと名前も入っていました。
草むらには、松葉菊がいっぱい咲いていました。

ホテル到着１７：００頃。
ファドディナーショーへのロビー集合は２０：００
少し時間があるので、荷物を置きに、部屋へ帰って少し休んでから、
ショッピングセンターのスーパーへ
まず広いから、スーパーを探すだけでも大変。
ああいうものは一階の端っこにあると感だけで、
探しました。なかなかうまく見つからなかったけど、
（戻る道も覚えてなきゃいけないし）
見つかった時はほっとしました。
いろいろ見ていたのですが、野菜とか果物は量り売りなんだ。
あと、タラなんて凍っちゃって山ほど積んである。
風邪ひきさんのためになくなったティッシュと、
あまりにも安いハイネケンのビール二本（風呂上り用だそうです）
そしてもうお茶がなくなったのでミネラルウォーター二本。
惣菜とかパンとかも売っていたけれどパス。
そうそう、バンドエイドの面白そうなのがあったので買いました。
さて、レジです。前の人のを見ていると籠から出して自分で
ベルトコンベアみたいなものに商品を載せている。
前の前の人が済むと棒みたいなのが戻されるので、
それを前の人の商品と混ざらないように間に挟む。
そうして無事レジを通りました。

帰り道に、主人がクレジットカードを拾いました。
時間がないのに、余計なことを・・・
どうしようかと迷ったのですが、添乗員さんに相談しようと、
そのままホテルへ帰ってきました。
ホテルの前の道で拾ったも同然だものね。
ショッピングモールの方が近かったけれど・・・
主人が添乗員さんに電話している間に、
わたしは先にお風呂に入りました。
添乗員さんが来て、そのカードをホテルのフロントへ届けてくれました。
クレジットカードだもの。持ち主は困っているでしょう。
主人が風呂へ入っている間に、着替えて、明日の用意もしました。
帰ってきたら、洗面のあと、すぐに眠れるようにです。
そうしてファドディナーショーへバスで出発です。

路地にその店はあるので、バスはそこまで入れない。
10分ほど、石畳の道を歩きます。
夜の石畳の路地は、何だかわくわくするね。
いつもと違って、なぜかわたしたちが先頭を歩いている。
今まで真ん中から前へは、なかなかいけなかったのだけど・・・
これがいいことだったのか、どうか、
ステージの一番前の席へ座ることになる。
だから、すぐそばで歌ってくれるのは、いいのですが、
最初のおばさんの声量がすごくて、また唾まで飛んできた（＞＜）
写真もほとんど後ろに倒れるようにして、撮ったけど、
アップになり過ぎて、下手な写真になりました。
ファドだけじゃなくて次の若い女の人のあとには、
民族衣装を着けた男女六人がタップダンスみたいな感じの、
踊りを、あの狭い円形の舞台いっぱい踊り捲りました。
すごい迫力でした。彼らはきっと、フルマラソンをしたくらいの、
エネルギーを使ってしまったでしょう。
舞台から落ちないかと心配しました。
これはわたしのカメラでは無理です。

そして最後に出てきた、男の人の歌声は、よかった。
声がいいというのか、スーッと心の中に入ってくるような声。
いつまでも聞いていたい声。
主人に「もし、この人のＣＤがあるなら絶対買うよ」なんて言っていました。
まず食事中の写真を売りに来ました。
さっき、フラッシュがたかれた気がしたのよ。
断ろうかと思ったのだけど、ふと見ると一番前だから、いちばん大きく写ってる。
主人いこれを断ったら、ほかの人に悪いよって言われ買いました。
最初の女性がＣＤを持ってやってきました。
えっ、あのおじさんじゃなく・・・もしかして全部入ったＣＤかと思って、
聞いてみると、わたしだけのＣＤという。
迷ったけれど、おじさんのＣＤを買うつもりだったのだから、
これしかないなら、仕方ないかと思って買う。

お金を払っていると、ツアーの人がおじさんがやってきたよという。
え～って思ったけれど、お金を引っ込めるわけにはいかないし・・・
もっと早く来てよって言いたかったけど、この人のＣＤが、
本当は欲しかったので、また買う。なんだかなんだかね。
でもツアーの人にも聞えていたんだ、わたしがおじさんのＣＤを欲しがってたこと。
まあ席は、狭いから聞こえるわね。だいたい、隣同士じゃなく、
こちらでは、相手は向かい側に座るのが正しいらしい。
だから隣は、男の人であったり女の人であったり、
いろんな人と会話しなさいということかな。

でもうちへ帰ってから、ずーっと聞いてるのだけれど、
おばさんの声も、舞台で聞いたよりも聞きやすくてよかったよ。
ごめんね。って感じです。
もちろん、おじさんもよかったよ。
順番に聴いています。お部屋は哀愁が漂っています。
でも、なんかなつかしいのね。日本人に合うのかもファド。

テーブルに置いていたカメラを、忘れてしまって、
忘れたということさえ、わからなくて、
お店の人が外まで追いかけてくれたのはうれしいことでした♪
もちろん、主人には、どれだけバカにされたことか・・・

写真はクリックすると大きくなります。

声量がたっぷりのおばさん

とてもいい声のおじさん

モーニングコール７：００　　朝食６：３０～　出発８：３０