情熱のスペインと哀愁のポルトガル周遊　10日間

Spain・・・

　　　　　　　☆☆☆　　スペインの風に吹かれて　　その六　　☆☆☆あああああああ

2012/10/8～17

モーニングコール６：３０　朝食７：００　荷物出し８：００　出発８：４０

朝の出発が、少しゆっくりになってきたので、なんとなく嬉しい。
朝食は、だいたい同じようなメニューのバイキング。
ハムの種類がやたらと多い。
でも、最初に食べておいしかったハムしか取りません。
煎り卵もべちゃべちゃやし、まず生野菜がないし、
ヨーグルトはどこでも、カップ入りか、
大きなスプーンで掬うのとがあります。
いつもカップ入りしか取らないけれど・・・

このセビリアのホテルの部屋は大きくて、
ドアを開けたところの、空間まで入れると、
三つの部屋がありました。
ベッドの部屋、三人がけのソファが置いてある部屋と、
スーツケースを広げても、全然、大丈夫なくらい広いの。
いままでだと、スーツケースふたつを広げる場所を、
確保するのが、難しかったんだけど・・・

ランチの時そんな話をしたら、今までも大きな部屋があったとか（＠＠
こういう部屋割りにも、運不運があるのね。
でも、ここでは、広く使えたし、遅くまで荷物詰めをしていても、
気を遣わなくてもいいから、とてもよかった♪

セビリアは8世紀ころから、
イスラムの勢力下にはいりますが、
13世紀にカスティーリャ王国に征服されます。
セビリアは内陸部にありますが、グアダルキビール川によって、
川を遡ってくるイタリア商人によって港湾都市として栄えます。
しかし、セビリアは14世紀と17世紀の二回、
ペストの大流行がありました。
14世紀の時は、ペストの流行がユダヤ人のせいだとして、
ユダヤ人大虐殺が起こりました。

アラゴン王国とカスティーリャ王国とが、
結ばれて、イサベル一世とフェルナンド二世により、
共同統治されることとなり、スペイン王国の歴史が始まります。
そしてコロンブスがアメリカ大陸航路を発見し、
「太陽の沈まない帝国」の礎ができたらしい。

セビリアはコロンブスが新航路探索への出発の地であり、
セビリア大聖堂に、コロンブスの墓があります。
また、サンタ・クルス街の入り口のムリーリョ公園には、
コロンブスの記念塔が建てられています。
サンタ・マリア号の舳先は新大陸(アメリカ）に向いています。
コロンブスははじめ、ポルトガル王に航海のための、
援助を求めますが、失敗し、スペイン王室を訪ねますが、
ここでも失敗し、万策尽きたコロンブスがフランスへ向かおうと、
したところへ、イサベルの伝令が追いつき、スペイン王室と契約をします。
1492年、（いよ国だ！で昔、覚えました）サンタ・マリア号など三隻で出航。
イサベル一世の英断が、スペインに大繁栄をもたらします。

スペイン広場は、スペインのどこにもありますが、（ローマにもあります）
ここのスペイン広場は1929年にセビリアで開かれた、
万国博覧会の会場として作られました。
スペイン各県の歴史的出来事などを描写した、
壁面タイルの絵が、とてもきれいです。
広場には両端にふたつの塔が大空に向かって伸びている、
直径200㍍もある半円状の大きな建物が、建てられています。
ここの20分間の自由時間では、遠いところまで行くわけも行かず、
橋を渡ったり、建物の上の階へあがったりしただけでした。
ジプシーのおばさんが、いろんなものを売りにくるの。
添乗員さんが、このおばさんのフラメンコの扇子は、
安くていいものと言ったものだから、ツアーの女性たちは、
スペインらしい色を探しながら、全員が買いました。
もちろん私も黒の扇子に赤でバラが書いてあるのを買いました。
その扇子は、やっぱり抽斗の中で、静かに眠っています。

セビリアの観光名所である、
大聖堂とヒラルダの塔、とアルカサルが
あるのがサンタ・クルス地区。
大聖堂とアルカサルへは車でのアクセスができないので、
大通沿いにあるムリーリョ公園前でバスを下車し、
『サンタ・クルス街』と呼ばれる、細く入り組んだ石畳の路地を通って、
大聖堂、アルカサルに向かいます。
このサンタ・クルス街はかつてユダヤ人が住んでいた旧市街地で、
ユダヤ人が追放された後に住宅化され、現在に至っています。

ムリーリョ公園の
コロンブス記念塔

サンタ・クルス
中庭にある噴水

サンタ・クルス
レストラン

アルカサル（宮殿）の入場は今回はありませんでした。
大聖堂（カテドラル）の隣にあったので、入り口だけを撮りました。
中は美しいアルハンブラ宮殿を意識した造りになっているらしいです。

アルカサルのライオンの門

広場で客を待っている馬車

セビリアのどこからでも見えているヒエルダの塔。
迷子になっても、あの塔を目指せば大丈夫だと思う。
16世紀、イスラムのミナレットに鐘楼部を増築。
高さは92メートルあります。
塔の上には24個の鐘があります。

この塔を登ったのです。
階段じゃなくて、坂でしたので助かりました。
むかしの王様が馬で登ったらしく、幅は思ったよりありました。
観光客が多いので、後ろから足の速い人が来ると、
道をよけなきゃなりませんでした。
ひとえに、コンパスの長さの違いだと思います。
もちろん上から降りてくる人もいるわけで、
角を曲がるときは、気をつけなきゃいけません、
登って降りてくるまで、20分しかもらえなくて、
大丈夫かなって思ったけれど、帰りは、早かった。
ほとんどの時間を、登りに使ってしまいました。

ヒエルダの塔

カテドラル内では、祭壇の豪華さには吃驚しました。
15世紀に、後世の人が、正気の沙汰と思えないほどの、
カテドラルを建てようと話し合われて、
一世紀をかけて、造られたそうです。
パイプオルガンなんて、ばかでかいものです。

ここにコロンブスのお墓があります。
棺を担いでいるのは、スペインの四人の王様です。
中にコロンブスの遺体が入っているということらしい。

ヒエルダの塔を降りてくるときに、ところどころ空いている窓から、
セビリアの街を撮ってみました。
降りてくるたびに少しずつ、違います。

ランチはガスパチョ（冷たいトマトスープ）
これが、冷たくておいしくて・・・
スペインで食べた中で一番だと思う。

セビリアの街は、開放的で、明るかった。
暑いからいいものの、街の芝生の上に寝ている人がいて、
顔だけ、木陰へ入っていて、あとの体は、ぎらぎらの太陽光線の中。
最初は、もしかして死んではるのかな・・・と思ってしまった。

このセビリアが、スペイン最後の街です。
だから、スペインのこと書いておきます。

なぜこんなにスペインにイスラム建築が多くあるのかは、
八世紀前半にウマイヤ朝が西ゴートを滅ぼしてから、
十五世紀のレコンキスタが終わるまで、700年以上にわたり、
イスラム王朝の支配が続いたため、その名残がいまも残っている。

スペインにいるとレコンキスタって言葉をよく聞きます。
キリスト教徒による国土回復運動のことらしいけれど、
まあ要するに、イスラム教国とキリスト教国の700年間の戦争でしょう。
よくもまあ、700年間も戦いはったと思います。

最後のイスラムの砦、グラナダ王国が難攻不落なアルハンブラ宮殿で、
10年間もよく戦ったけれど、1942年にカスティーリャ王国に滅ぼされて、
スペイン王国がはじまったというわけです。

いまでも、カタルーニャ地方(バルセロナ他）なんかは、自分たちは、
スペイン人じゃないと言っているらしい。
スペイン語じゃなくてカタルニア語が使われ、
国旗もスペインのじゃなくカタロニアの独自のものを掲げている。
強い自治権を持っているのだけれど、独立運動が盛んで、
デモがあちこちで行われている。
だから、マドリッドとバルセロナのサッカーの試合は、
選手もファンもものすごく殺気立っているらしい。

また、北のバスク地方も、
ずーと昔から、独立運動が盛んで、バスク地方のゲルニカの街も、
フランコ政権を支援するナチスによって爆撃されている。
ゲルニカ爆撃に衝撃を受けたピカソが、描いたのが代表作「ゲルニカ」
この絵を描いたために、フランスへ。
フランコ将軍が死亡したのはピカソが亡くなってから二年後の1975年。
ピカソがもう少し、長生きをしていたら、愛してやまない故郷へ帰れたでしょう。

ランチが終わったら、いよいよポルトガルへ向かってバスは走ります。
ポルトガルの最初の街エヴォラまで約350㎞約4時間半です。

ずっとこんな地平線

たまに牛もいました

途中、国境を超えましたが、小さな村が、そこにあるだけで、
ここが国境ですと言われても、同じような景色なので、
そうだったんだと、思うだけだった。
国境ってこんなものでいいと思う。

エヴォラの街です。
くるりんと回れる小さな町だけど、旧市街が世界遺産です。
エヴォラはローマ時代から栄えたのでローマ人によって、
造られたディアナ神殿があります。
街全体が博物館と言われるだけあって、
街をぶらぶらするだけで、楽しいです。
今回の現地ガイドさんは、三つ編みをしていた小柄な少女。
まだ高校生かと思うくらい、かわいい人でした。
でも彼女はすごくて、五か国語ができるらしい。
日本が好きで何回も、来日しているらしい。
温泉好き、お寿司好き、おそば好き、ラーメン大好きっていい、
みなさまの顔を見ていたら、また日本へ行って、お寿司を、食べたくなったとも言ってました。

彼女がいちばん最初に案内してくれたのは、
北海道の青年ふたりで営業しているお店「北海道」。
ここでトイレタイムを取ってくれたのでした。
トイレには「世界ふしぎ発見」が来たときの、
新聞記事と、この店を紹介した記事も貼ってありました。
「世界ふしぎ発見」では、ここのはちみつを取り上げたらしいです。
トイレを借りたお礼に、小さな蜂蜜ふたつと、オリーブオイル、
そしてポートワイン（小さな壜に赤、白、ロゼが、ひと箱に入っている）を、
買いました。日本語でいろいろ商品について聞けるから、
久し振りに、納得のいくものを買った感じがします。
ポルトガルのオリーブオイルは最高らしい。

せっかくのエヴォラなのに、時間があまりなくて、
カテドラルにも、サン・フランシスコ教会にも入場しませんでした。
カテドラルのパイプオルガンは天正遣欧少年使節団が、
来た時に、見事な演奏を聞かせたのだとか・・・
いまもこのパイプオルガンは、演奏に使われているそうです。
でも、オルガンなんて見たこともない使節団が、
弾けたのはなぜなんだろう。

そしてここは、コルクの街でもあります。
コルクをいろんなものに、加工してありました。
バッグはまあいいとして、傘なんかありました。大丈夫？
わたしは、コルクの絵葉書を買いました。

エヴォラから二時間ほどして、リスボンに到着。
とうとうリスボンに来たって感じ。
ここで三連泊だから、もう安心と思ってホッとする。
ホテル到着は１９：３０

ホテルの道路をひとつ（大きな道路だけど）むこうへ渡れば、
なんと、スーパーも入っている大きなショッピングモールらしい。
また時間があったら、ポルトガルのスーパーに寄ってみよう。

夕食のため、ロビー集合は８：１５
いつも荷物を置いたら、設備の点検をしただけで、
あわただしく、部屋を出なくてはいけない。
ゆっくりしたいのに、まあ仕方ないと言えば、そうなんですが・・・

バスに乗ってレストランへ行く。
タコの雑炊でした。タコがいっぱい入っていて、お味はよかったのだけど、
ちょっと味が濃かったような。
たくさんは食べられなかったです。
ここのウエイターはおもしろい人で、ちょっとと言えば、
ちょっとと言いながら、どんと入れる。
それを見ていたものだから、そうくるのかと、
私たちも考えて、スプーンひとつと言ったら
ちゃんとお玉一つ分の雑炊を入れてくれた。
しかし、みんながそう言うようになれば、一つと言っても、
一つと言いながら、ほんの十粒ほどの雑炊を入れる。
もう笑うしかないよね～

名物だという、ポートワインを頼んだ人が多かった。
ポルトガルだからポートワイン？
飲んでいる人に聞くと、とってもとっても甘いと言ってました。
主人は相変わらず、ビール。
わたしはさっぱりしていておいしいという、
ポルトガルだけで作られているというグリーンワイン。
フルーティーでさっぱりしていてとてもおいしかった。
半分以上と思うけど、主人が飲んだけれど・・・

あしたはゆっくり9時出発なので、
モーニングコールが鳴るまで寝ていようということに決まり、
主人はもう、帰ってすぐそのまま、寝てしまいました。
まあ、ここまで、よく頑張ってきたから、よく休んでもらわないと・・・
もう荷物も整理しなくていいから、わたしもお風呂のあと、
明日の準備してすぐに寝ました。

モーニングコール７：３０　朝食６：３０～　出発９：００